社会人になると、多くの人が口にする言葉があります。
「今の職場が嫌なわけじゃないんです」
「人間関係も悪くないし、条件もそこまで不満はなくて」
それでも、どこか引っかかる。
頑張っているはずなのに、手応えが残らない。
このまま続けた先が、あまり想像できない。
そんな言葉にしづらい違和感の背景には、
「本音と建前」のバランスが関係していることがあります。
本音と建前は、どちらが正しいのか
まず前提として、
本音と建前は、どちらも必要なものです。
- 建前があるから、組織は秩序を保てる
- 本音があるから、人は納得して動ける
どちらか一方が悪い、という話ではありません。
問題になりやすいのは、
仕事の判断が、どちらか一方に偏りすぎている状態です。
建前が強くなりすぎた職場で起きやすいこと
建前が中心になると、こんな場面が増えていきます。
- 会議では前向きな言葉が並ぶけれど、決定事項は少ない
- 課題は分かっているのに、踏み込んだ話は出ない
- 問題よりも「空気を壊さないこと」「上司の機嫌を保つこと」が優先される
表面上は穏やかで、波風も立たない。
でもその分、改善のスピードは落ちやすくなります。
その結果、個人の中で
「自分は何に向かって働いているんだろう」
という感覚が生まれることもあります。
本音がある仕事とは、感情をぶつけることではない
一方で、「本音」という言葉も誤解されがちです。
本音=
- 不満を言うこと
- 感情をそのまま出すこと
と思われることがありますが、
仕事における本音は、もう少し違います。
- 現状を正確に見る
- できていないことを認める
- 変える前提で話す
事実と向き合う姿勢に近いものです。
本音が扱われている職場では、
厳しい話が出ることもありますが、
その分、仕事が前に進みやすいという側面もあります。
どちらが良いか、ではなく「どちらが合うか」
ここまで読むと、
「本音の職場のほうが良いのでは?」
と感じるかもしれません。
でも、そうとも限りません。
- 安定を重視する
- 大きな変化を求めない
- 生活とのバランスを優先したい
そういう方は、
建前が一定機能している職場のほうが、
力を発揮しやすい人もいます。
大切なのは、
どちらが正解かではなく、どちらが自分に合っているかです。
自分にとっての「正解の職場」を考える
転職を考えるとき、
条件や仕事内容と同じくらい、
- この職場は、何を大事にしているのか
- 自分は、どんな環境で力を出しやすいのか
を考えてみてほしいと思います。
本音で向き合う環境が合う人もいれば、
建前があるから安心して働ける人もいる。
自分にとっての正解は、人それぞれ違います。
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