「心理的安全性の高い組織をつくりたい。」
最近、多くの企業で耳にするようになった言葉です。
しかし、その意味が少し誤解されているようにも感じます。
「社員が何でも自由に言える会社」
「社員の意見はすべて受け入れるべき」
本当にそうなのでしょうか。
私たちは、心理的安全性とはもっと本質的なものだと考えています。
心理的安全性とは「安心して対話できること」
Googleの組織研究「Project Aristotle」をきっかけに広く知られるようになった心理的安全性。
その本来の意味は、
「自分の意見や疑問、失敗を安心して伝えられる状態」
です。
つまり、
「何でも言っていい」
ことではなく、
「安心して対話できること」
が本質です。
意見が違ってもいい。
分からないことを質問してもいい。
失敗を正直に話してもいい。
そんな安心感があるからこそ、組織は学び、成長していきます。
心理的安全性が高い組織ほど、意見はぶつかる
「心理的安全性が高い会社」と聞くと、
誰も反対せず、穏やかな雰囲気を想像する方もいるかもしれません。
しかし実際は、その逆です。
心理的安全性が高い組織では、
「私は違うと思います。」
「もう少し良い方法があるのではないでしょうか。」
「この点が理解できません。」
という意見が自然に出てきます。
それでも関係が壊れないという安心感があるからです。
大切なのは、
意見がぶつからないことではなく、意見がぶつかっても対話できること。
これが心理的安全性の本質だと考えています。
「言う権利」だけでは、健全な組織にはならない
一方で、心理的安全性が誤解されやすい理由もあります。
それは、
「自分の意見は必ず受け入れてもらえる」
という権利のように捉えられてしまうことです。
しかし、組織は権利だけでは成り立ちません。
会社には、
- 安心して働ける環境を整える責任
- 公平に評価する責任
- 約束した給与を支払う責任
があります。
一方で社員にも、
- 期待された役割を果たす責任
- 成果を出し続ける責任
- 組織へ貢献する責任
があります。
会社と社員は、どちらか一方が支える関係ではありません。
お互いが責任を果たすことで、信頼関係が築かれていきます。
意見を「聞くこと」と「採用すること」は違う
もう一つ、大切なことがあります。
会社は、社員の意見を真剣に聞く責任があります。
しかし、
聞いた意見を、すべて採用しなければならないわけではありません。
経営には、会社全体を見て判断する責任があります。
そのときに重要なのが、
判断基準が一貫していることです。
もし、
「上司によって判断が違う」
「その日の気分で決まる」
「声の大きい人の意見だけが通る」
そんな組織だったら、安心して意見を言えるでしょうか。
心理的安全性とは、「何でも受け入れてもらえること」ではありません。
安心して話せて、その結果が一貫した基準で判断されることも、心理的安全性の大切な要素なのです。
カクゴが大切にしているのは「理念を軸にした対話」
カクゴでは、対話をとても大切にしています。
しかし、それは「何でも話し合えばいい」という意味ではありません。
私たちには、会社として大切にしている理念や価値観があります。
だからこそ、
社員から意見があれば、まず真剣に耳を傾けます。
なぜそう思ったのか。
何に困っているのか。
背景まで理解しようと努めます。
そのうえで、
会社の理念や価値観に照らし合わせ、会社として最善だと考える判断をします。
それが賛成であっても、反対であっても、判断の理由を丁寧に伝え、対話を重ねることを大切にしています。
私たちが目指しているのは、「誰の意見でも通る会社」ではありません。
理念を軸に、誰もが安心して対話できる会社です。
健全な組織とは
組織は、人が集まる以上、意見の違いや価値観の違いがあって当然です。
だからこそ必要なのは、
思い込みで結論を出すことでも、
相手を言い負かすことでもありません。
まず対話すること。
そして、お互いの立場や責任を理解すること。
さらに、その対話を会社の理念や価値観という共通の軸で判断すること。
その積み重ねが、組織への信頼を生みます。
健全な組織とは、理念という共通の軸を持ち、対話を重ねながら、お互いの責任を果たし続ける組織である。
私たちは、そんな組織こそが、人を育て、お客様から認められ、永く必要とされ続ける企業につながると信じています。
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