会社が小さいうちは、経営者は現場の状況をよく把握しています。
しかし会社が成長し、社員が増え、組織が階層化していくと
ある問題が起き始めます。
それは
現場で起きている事実が、経営者に正しく届かなくなることです。
経営者は「問題はない」と聞いている。
しかし実際の現場では、さまざまな問題が起きている。
こうした 情報のズレ は、多くの企業で起きています。
今回は、その理由についてお話しします。
① 人は「悪い報告」を上に上げにくい
まず大きい理由の一つは、
人の心理です。
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上司に怒られたくない
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評価を下げたくない
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問題を大きくしたくない
こうした心理から、現場の問題は次第に小さく報告されるようになります。
例えば
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「問題はありますが対応できています」
-
「少し遅れていますが大丈夫です」
という言葉で報告されることが多くなります。
しかし実際には、
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作業はかなり遅れている
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無理な残業で回している
-
現場は疲弊している
というケースも少なくありません。
② マネジメント層が“フィルター”になる
組織が大きくなると、
経営者と現場の間には 管理職 が入ります。
すると、情報は次のように伝わります。
現場
↓
係長
↓
課長
↓
部長
↓
経営者
この過程で、情報は少しずつ変化します。
例えば現場の声は
「このやり方はかなり無理があります」
だったとしても、上に上がる頃には
「少し大変ですが対応可能です」
になってしまうことがあります。
これは悪意ではなく、
組織の中で自然に起きる“情報の加工”です。
③ 「問題を言う人」が損をする組織
さらに問題なのは、
組織の文化です。
もし
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問題を指摘すると怒られる
-
改善提案をすると面倒な仕事が増える
という空気があると、
人は問題を言わなくなります。
結果として
「問題がない会社」に見える会社
ができあがります。
しかし実際には
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現場は疲弊している
-
改善は進まない
-
属人化が進む
という状況になってしまいます。
④ だからこそ必要なのは「現状把握」
この問題を解決する第一歩は
現状を正しく把握すること
です。
しかし、
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会議
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報告書
-
数値
だけでは、現場の実態は見えてきません。
実際の業務の流れや
現場で起きていることを
客観的に整理することが必要になります。
まとめ
会社が成長すると、
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人の心理
-
組織構造
-
情報のフィルター
によって、現場の事実が経営者に届きにくくなります。
そしてその状態が続くと、
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改善が進まない
-
組織が疲弊する
-
経営判断が遅れる
といった問題につながります。
だからこそ重要なのは、
現場の事実を正しく把握できる仕組みを作ること
です。
