多くの中小企業が
「理念を掲げているけれど浸透しない」
「現場まで落ちていかない」
という悩みを抱えています。
壁に貼るだけ、配るだけ、入社時に説明するだけでは、理念は形骸化してしまいます。
カクゴではこの課題と本気で向き合い、
毎日・毎週・毎月のルーティンとして理念を体に落とす仕組みをつくっています。
今回はその取り組みをすべて公開します。
1. 毎朝の朝礼で理念唱和
毎朝の朝礼で、全員で理念を唱和します。
忙しさ、ストレス、価値観の違いで揺れそうになる「思考の軸」を
ここに基づいて仕事をするんだ、と毎朝マインドセットしています。
■エビデンス
声に出すと記憶が強化される
心理学には「生成効果(production effect)」と呼ばれる現象があり、
黙読よりも、声に出して読む方が記憶されやすいことがわかっています。
さらに、声に出すことで「これは重要な情報だ」と脳が認識するため、判断基準として使われやすくなります。
2. 全社共通ノートにも理念を貼付 ― 判断のすぐ横にある理念
カクゴでは、全社員が使う共通ノートの1ページ目に理念を貼り付けています。
目標管理を書くとき
日々の振り返りを書くとき
会議のメモを取るとき
タスクの優先順位をつけるとき
いつでも視界の端に理念が入り込みます。
■エビデンス
視覚的プライミングで行動が変わる
心理学の“プライミング効果”では、無意識に触れた言葉や概念が、
その後の判断や行動に影響すると言われています。
理念を見える位置に置くことは、行動の基準を自然と理念側に寄せる工夫です。
3. 理念を行動指針に落とし込み、月2回のセルフチェック
理念は抽象的です。そのままでは行動に落ちません。
そこでカクゴでは、理念を行動指針に具体化し、
月に2回、自分の行動をチェックする仕組みを整えています。
■エビデンス
自己内省は行動変容に最も効果がある
行動科学では、行動が変わるプロセスの第一歩は“自覚”とされています。
人は、「できている行動」「できていない行動」を認識できて初めて次の一歩が踏み出せます。
月2回のチェックは、気づきの頻度を増やし、行動変容のスピードを上げる仕組みです。
4. チェック結果をもとに上司と対話 ― 理念が「言葉」から「人格」へ
カクゴでは、3のチェック結果をもとに上司と対話する時間を設けています。
ここで行うのは「点数評価」ではありません。
なぜそう感じたのか
どういう背景だったのか
次にどうしたいのか
理念と照らすとどうだろうか
といった内省の深掘りです。
■エビデンス
内省を伴う対話は“意味づけ記憶”を強化する
認知心理学では、意味を整理しながら対話することで、記憶は長期定着しやすくなると言われています。
理念は、人に教え込むものではなく、本人の中で“意味”になった瞬間に浸透します。
この対話は、その瞬間をつくるための場です。
5. なぜここまで理念にこだわるのか ― 価値観のズレは仕事を壊すから
理念は「お飾り」ではありません。
社員が長く幸せに働き、会社として正しい判断を積み重ねるための価値基準です。
価値観が揃っていない組織ほど、
誤解
すれ違い
不信感
無駄な衝突
顧客トラブル
が増えます。
仕事の問題の多くは、技術の問題ではなく“価値観のズレ”から生まれます。
だからこそ、理念を毎日意識に上げる仕組みが必要なのです。
理念は「掲げる」より「運用する」ものである
理念は、壁に貼っても浸透しません。
理念は、使って、振り返って、言葉にして、対話して、やっと根づきます。
そしてそれができている会社は、確実に強くなります。
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