採用や定着支援をしていると、企業の皆様からこんな声を耳にすることがあります。
「少しでも会社に違和感を感じると、すぐに辞めてしまう。」
「一度話をすれば誤解が解けそうなことでも、その前に離れてしまう。」
昔に比べて、人との関係性が希薄になったのでしょうか。
それとも、今の人たちは我慢ができなくなったのでしょうか。
私たちは、この変化を単純に「最近の若い人は…」という話ではないと感じています。
「違和感があったら辞める」は、時代の変化
近年は、コンプライアンスやハラスメントへの意識が大きく高まりました。
SNSや口コミサイトでは、企業の情報が瞬時に広がり、転職という選択肢も以前より身近になっています。
その結果、
「少しでも違和感を覚えたら、早めに環境を変えた方がいい。」
という考え方が広く浸透してきました。
これは決して若い世代だけではありません。
採用の現場では、30代・40代でも同じような傾向を感じる場面が増えています。
つまり、変わったのは一部の世代ではなく、社会全体の価値観なのかもしれません。
本当に増えたのは、「対話しない人」なのか
私たちが採用支援や定着支援を行う中で、特に気になっていることがあります。
それは、
「事実を確認する前に結論を出してしまう人」が増えていることです。
例えば、
「上司は自分を評価していない。」
「会社は自分を大切にしてくれていない。」
「この会社とは合わない。」
そう感じたとき、本当にそうなのかを確認する前に、心の距離を置いてしまう。
もちろん、明らかなハラスメントやコンプライアンス違反であれば、無理に我慢する必要はありません。
しかし実際には、話し方や伝え方の違い、思い込みや認識のズレが原因だったというケースも少なくありません。
「コミュニケーション能力」の問題ではない
では、人との関係を築く力が低くなったのでしょうか。
私たちは、そう単純な話ではないと考えています。
むしろ、
「対話によって傷つくリスクを避けたい」という気持ちが強くなっている
ことが背景にあるのではないでしょうか。
SNSでは「違和感を覚えたら離れよう」という考え方を目にする機会は多くあります。
一方で、
「誤解を話し合いで解決できた」
「対話したことで信頼関係が深まった」
という経験は、あまり表に出てきません。
だからこそ、「まず確認する」よりも、「距離を置く」という選択が自然になっているように感じます。
企業に求められるのは、対話の文化
だからといって、「もっと我慢しよう」と伝えたいわけではありません。
企業側にも変化が求められています。
これまでは、
「何かあったら相談してください。」
で十分だったかもしれません。
しかしこれからは、
「違和感を感じたら、まず事実を確認することも仕事の一つ」
という文化を育てていくことが重要です。
社員も管理職も、お互いに確認し、対話し、認識をすり合わせる。
その積み重ねが、信頼関係を築く土台になります。
完璧な会社ではなく、対話できる会社へ
どんな会社でも、誤解や行き違いは起こります。
大切なのは、それをゼロにすることではありません。
問題が起きたときに、
「もう辞めよう」
ではなく、
「まず話してみよう」
と思える組織であること。
そして企業側も、その対話を受け止められる環境を整えること。
「違和感があったら辞める」時代だからこそ、
企業に求められるのは、問題のない組織ではなく、対話できる組織づくりではないでしょうか。
カクゴが大切にしている「対話する文化」
カクゴでは、問題が起きる起きないに関係なく、日頃から「対話」をとても大切にしています。
もちろん、意見がぶつかることもあります。
考え方が違うこともあります。
しかし、違うからこそ、まずは相手の話を聞き、自分の考えを伝え、お互いの認識をすり合わせる。
その積み重ねが、信頼関係をつくり、人を育て、強い組織につながると考えています。
私たちは、「違和感を持たない組織」を目指しているのではありません。
違和感や意見の違いがあったときに、諦めて距離を置くのではなく、
対話を通じてより良い方向へ進んでいける組織を目指しています。
だからこそ、採用の場面でも、入社後の定着支援でも、私たちが大切にしているのは「対話」です。
時代が変わっても、人と人との信頼関係は、対話の積み重ねによってしか生まれません。
これからもカクゴは、お客様とも、社員とも、求職者とも、一つひとつの対話を大切にしながら、
「人が育ち、企業が永く続く組織づくり」を支援していきます。
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